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それが運命の恋ならば
第3章 愛と哀しみの夜明け
「…高卒認定試験…?」
「ええ。その認定試験を受けて合格したら、高卒の資格が得られます。
…教科としては国語、数学、英語、世界史か日本史が必須です。
もちろんほかに学習したいものがあれば…」
「し、したいです!」
凪子は思わず椅子から立ち上がっていた。
退室しようとしたトキが驚いたように、脚を止めた。
「私、お勉強したいです!
もっと…もっと…色んなことを知りたいです!
物理や化学も…それから…それから…」
…学びたいことはたくさんある。
知りたいこともたくさんある。
諦めていたことばかりだけれど…。
「それから?」
李人が楽しそうに尋ねた。
「…フランス語とか…」
…厚かましくて…すみません…。
不意に恥ずかしくなり肩を縮め、俯いた。
「フランス語、良いですね。
私もフランス語はあまり得意ではないのです。
…一緒にお勉強しましょう」
和かな笑い声が聞こえた。
凪子は貌を上げた。
「…え…?」
李人がしなやかな動作で立ち上がり、
「…それでは、家庭教師を手配します。
私の大学の後輩に優秀な人物がいます。
声をかけてみましょう」
そう告げると、
「…では、また」
風のように、部屋を辞してしまったのだ。
「ええ。その認定試験を受けて合格したら、高卒の資格が得られます。
…教科としては国語、数学、英語、世界史か日本史が必須です。
もちろんほかに学習したいものがあれば…」
「し、したいです!」
凪子は思わず椅子から立ち上がっていた。
退室しようとしたトキが驚いたように、脚を止めた。
「私、お勉強したいです!
もっと…もっと…色んなことを知りたいです!
物理や化学も…それから…それから…」
…学びたいことはたくさんある。
知りたいこともたくさんある。
諦めていたことばかりだけれど…。
「それから?」
李人が楽しそうに尋ねた。
「…フランス語とか…」
…厚かましくて…すみません…。
不意に恥ずかしくなり肩を縮め、俯いた。
「フランス語、良いですね。
私もフランス語はあまり得意ではないのです。
…一緒にお勉強しましょう」
和かな笑い声が聞こえた。
凪子は貌を上げた。
「…え…?」
李人がしなやかな動作で立ち上がり、
「…それでは、家庭教師を手配します。
私の大学の後輩に優秀な人物がいます。
声をかけてみましょう」
そう告げると、
「…では、また」
風のように、部屋を辞してしまったのだ。