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それが運命の恋ならば
第3章 愛と哀しみの夜明け
「…んっ…あ…ああ…っ…ん」
息が止まるほどの熱く濃厚な口づけが繰り返される。

「…ん…っ…ああ…んんっ…」

男の厚くざらりとした舌で、濃密に口内を侵される。
…乱暴で…さながら肉食獣が獲物を喰い荒らすような口づけだ。

「…んんっ…は…ああ…っ…」
苦しくて荒々しい口づけから逃れようと、凪子は首を振る。

「…い…や…あ…ん…ん…っ…」

男の逞しい手が凪子の華奢な顎を掴み、睫毛の触れ合う距離で、鋭く見つめられた。

「…私は貴女を離しません。
…高遠氏への復讐を終えるまでは…」

…いや…と、李人は薄く微笑った。

「…復讐を終えてもずっと、貴女は私の手の中にいる美しい金糸雀だ」 

…決して手離しはしない。

熱く告げ、再び口唇を奪った。
そうして李人は、凪子を抱き竦めたまま、湯船の底へと身体を沈ませたのだ。

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