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秘匿の闇市〜Midnight〜
第4章 淫蕩の婦人会
「んっ……ふぁ……っ」
二つの唾液が、くちゅくちゅと音を鳴らし出す。
玲沙の潮の飛沫を浴びたシャツに美影の手が皺を刻んで、腰を滑り、太ももへ這う。彼女のもう片方の手が、乳房を包む。揉み込む具合に撫でながら、口蓋や歯茎の裏をくすぐる彼女の舌先が、彩月を脳からとろかしていく。
「ああっ、ハァ……はぁっ、……」
「淫乱なのはどっちだよ。……彩月?あんたのこんな姿、あのお嬢様がたが見たら卒倒するよ」
「んっ!……ァッ……」
「ねぇ、キスして胸揉まれてるだけで、どうやったらそんなエロい声出るの?」
「はぁっ、ぁぁ……んんっ!」
彩月は美影の仄かに甘い舌によだれを浮かべて、彼女に身体を押しつける。
前ボタンが外れたあとは、しどけなくなるまであっという間だった。腹を啄む唇に顔をしかめて、ふと我に返って明かりを消すよう彩月が佳子に求めたところで、その通りになった試しはない。
佳子の客達も、彼女に雇われるより以前に彩月を慕った少女達も、大多数が夢見がちな女の目をしていた。彩月の容姿にただ見惚れて、組み敷かれたがる彼女達。
実際、彩月が抱いて洪水を起こさなかった女はいないが、愛するより愛されたい。
愛されなくても──…。