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秘匿の闇市〜Midnight〜
第4章 淫蕩の婦人会
「彩月、目隠ししてあげる。私の指を、小松原さんだとでも思えば良いよ」
遮光生地が視界を覆った。裸体をソファに押しつけて、彩月は背中に美影の指が這うのを感じる。尾てい骨から尻の割れ目に至った指が、ぐちょ……と敏感な部分を探る。続いて肩を撫でるのは、いつかあさひに使った乗馬鞭の感触。
「…………大丈夫?」
決まったところで、美影は彩月に確かめたがる。
「しょっちゅう無免許の医者を送迎しているのに、こういうの見慣れてないはずないよね?」
「──……」
「……見たくないなら、消えるまで打てば」
あさひの顔が、ふと彩月の頭を過ぎった。稀に見る被虐体質の売女のくせに、純潔で、すみずみまで人形同然の肌をしている。育ての身内に売られたくせに、当の祖母の教えを絶対的に真に受けている。
寝台の水音が激しさを増していた。自涜に昂る部屋のあるじが許可を出して、美影が初めて鞭を振り下ろす。
彼女とは、あの玲沙も随分と楽しんだと聞く。さっき彩月が相手にした童顔の女──…彼女も、確かにうっすらと愉悦の勲章が残っていたのを除けば、あさひのような肉体だった。