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秘匿の闇市〜Midnight〜
第6章 欠陥していく彼女
「月に一度も病気を寄越されるなんて、ずっと栄養不足だったから、抵抗力でも弱いのかしら……」
あさひの毎朝の世話のあと、彩月が食器やら洗面器やらを片づけていると、佳子がふらりと現れた。
他の女など見るな、といった冗談をことあるごとに口にする主人は、今朝も彩月にあさひとの濃密なキスをさせて、食後に便意を催したペットの腸内洗浄に始まる遊戯を指示した。
…──せっかく綺麗になったのだから、尻の穴に果物でもぶっ込んでみなさいよ。
佳子のサディスティックな微笑みが、彩月の劣情を盛り上げた。あさひの方は、肛門に牛乳を注入したが最後、泣きそうな顔を歪めてしばらく肌をそば立たせると、どろどろとしたものをバケツに放った。耐える必要がなくなると、いよいよ前方の口が生理現象を止められなくなった。
佳子の両手が、にわかに彩月の肩を押さえた。
キッチン前の回廊は、しんとしている。今朝は、日帰りの家政婦達の出勤してくる予定もない。
両手の塞がった彩月に、佳子は僅かに踵を上げて、顔の距離を近づけた。彼女の唇が頰に触れて、ざらりとした体温が、彩月の口の端を僅かに湿らす。
「ついていたわよ」
「え……?」
「あの子の」
「っ……」
「ふぅん。よく分からない。ま、貴女と間接にはなったかしらね」