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秘匿の闇市〜Midnight〜
第6章 欠陥していく彼女
あさひのいる寝床を離れてから、鏡を確認していなかった。
糞便の匂いを残した割れ目は、いつもよりあさひの人間らしさを強調していた。少女らしからぬ割れ目に舌を伸ばして、とろけそうなまでに柔らかな肉襞を撫でて、彩月は佳子の提案通り、肛門に埋め込んだ果物をじかに味わった。
そんなことをしていたのだから、あさひの残滓が乾いて残っていても、仕方ない。
「それにしたって、圭なんて病気にかかったこともないのに。貴女に感染ったら最悪だし、その間は今朝のようなことも出来ないのが、何よりの問題だわ」
「……小松原さんにもリスクが生じますからね」
「私が見たいのは、男の相手をしている女じゃない。女の相手をしている女の方が、私のような楽しみ方をする人間には、都合が良いのよ」
「それは、AVの場合、男が男優の出ている作品の方が入りやすい……みたいなやつですか」
「喩えが嬉しくないけれど、分かりやすく言えば。彩月には理解出来ないでしょうね、私の気持ちなんて」
この場合の沈黙は、肯定だ。
佳子は他人のセックスをおかずに自慰することで快楽を見出し、彩月は相手のいる行為でなければ満たされない。
さんざん文句を垂らしたくせに、佳子の出した結論は、現状維持だ。
あさひは主人の采配一つで、ざらついた手指に肌を荒らして、不遜なキスに唇を吸われて、男の醜い肉棒を咥える。獣姦を観ていると思えば切り捨てるのは惜しいと言って笑う佳子は、更に性病を患ってまで奉仕を余儀なくされるメイドはいじらしいことこの上ない、と息を荒げた。
実際、佳子はあさひに入る指名を全て受けている。あれだけの人数を相手にしていて、避妊薬こそ飲んでいても、何も異常が出ない方がおかしい。