この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
秘匿の闇市〜Midnight〜
第6章 欠陥していく彼女

 この美しい女の良人は、何が不満か、母娘ともに手を挙げている。
 亜子の様子からして、娘の方が大事になっていないのは、本当だろう。それは、つまり彼女が娘の分まで、身勝手な男の暴行を受けているということだ。


「前にも話した通り、保険証のいらない医者だって、魔法使いじゃない。酷ければ後遺症だって残る」

「もちろんです。けれど、小松原さんの紹介がなくても、私は同じことをしていました。母親として当然です」

「当然?」

「……ごめんなさい」


 そんな顔をさせたいのではない、と、佳子は喉元まで出かけたやるせなさを飲み込んだ。

 この館に通っていると、それまでの亜子の概念こそ、特異に思えてくるのだろう。佳子からしても、彼女の娘への愛情は珍しい。

 ひと握りの人間には当然のことが、ひと握りの人間には特異。


「貴女は悪いことしてないわ。それより、ご主人の報復が怖くなくなったら、いつでもお嬢さんを連れていらっしゃい。空き部屋はいくらでもあるんですから」

「有り難うございます」

「頼まれている通帳も、順調よ。お節介して良ければ、弁護士や不動産屋も紹介するわ。いつ別れるの?」

「すぐにでも。と言いたいところです。ただ、これから中学も高校も、通わせないといけませんし……大学も選ばせてやりたいですし」
/372ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ