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秘匿の闇市〜Midnight〜
第6章 欠陥していく彼女
姫猫達は、人間のあらゆる欲求は神に望まれた必然であり、性欲を恥じることもなければ食欲を抑えることもない、睡眠欲を煩わしがることもないと話しながら、あさひにでも高級だと分かる菓子を次々と腹に収めていく。
欲求の否定は神への冒涜、或いは、それらを満たせるだけの余裕を持たない人間のひがみらしい。姫猫達には金もあり、時間もある。好きな相手と淫らごとをして、たらふく食べて、働く時間など惜しまずたっぷり眠ることは、自分がいかにやんごとない人間かを確認する作業でもあるのだという。
「悪いわね。貴女には、一生無縁の退屈な話だったかも知れないわね。……あさひ?貴女がどれだけ猥褻で股のゆるい女かは、先日の花見で見せてもらったわ」
緩慢な動作で席を移って、姫猫があさひの真後ろに立った。
彼女の指が首輪と肌の隙間を撫でて、あさひの耳の穴をしゃぶる。
「貴女のように、爪の先まで売り払ってしまった底辺女に相応しい、面白い遊びを考えてあげたわ。ここでは汚れてしまうから、温室へ移りましょう」
姫猫の手があさひの両方の乳房を掴んだ。パン生地でもこねる手つきで揉み回しながら、彼女が何かメイド達に指示すると、ややあってあさひも屋外へ連れ出された。