この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
秘匿の闇市〜Midnight〜
第6章 欠陥していく彼女


「志乃さん、……」

「彩月ちゃんも、あさひちゃんとはいくら仲良くても隠し事はあるみたいだしね」

「知り合って短いですし」

「昼間、お風呂で気づいちゃった。上手いこと言って、彩月ちゃん、あさひちゃんを避けてなかった?腕の包帯も、最近の怪我じゃないでしょ」

「…………」

「あさひちゃんは、ノーと言えない子だから。でもごめん、見えた。お姉ちゃんにやられたやつ」

「え……」


 おそらく彩月は、あからさまに顔色を変えた。

 陽音の心変わりした男の身元を知っているのは、あさひの父と祖母だけのはずだ。その上、志乃は行方不明の姉を慕っている。陽音が夫婦同然に暮らしていた瀬尾隆の不義を疑って、その矛先を継子に向けるような女であるとは、思いつきもしないだろう。


「あ、隠せてはいたよ。温泉でタオル巻くなんて、普通だし。私はお姉ちゃんがいつかやると思っていたから、勘ぐりすぎていたのかも。ってか包帯と絆創膏ね、入念だなって。彩月ちゃんって、あんなに怪我するほどそそっかしい感じもしないし」

「志乃さんは、あの人を好きだったんじゃなかったんですか」

「お姉ちゃんのことは好きだったよ。ただ、親に痛い目見せられた子は、実際に親になった時、同じことする例が多いんだって。お姉ちゃんの恋人が彩月ちゃんのお父さんだったのは、お正月、立ち聞きして知った。それに苗字も」

「……立花陽音は、育江さんに……」

「私に可愛げがなかった分、お母さんの癇癪はお姉ちゃんに行ってたの」
/372ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ