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秘匿の闇市〜Midnight〜
第7章 救済と矛盾
「はぁっ……はぁ」
「小松原さん……ッ、ん……」
積極的に踊る舌。いたずらな指。どれだけ懇ろな女にも一線を引く佳子の指が、彩月の太ももを執拗に撫でて、乳房を遊ぶ。下着を外していたことをからかう彼女に、彩月は風呂上がりだからとあしらう。
「あさひのこと、小言を言いにきただけかと思ったわ」
「そうっ、です……──過剰労働は、上に立つ人間として……ァッ……」
「これも過剰労働?」
流れるような動作で彩月の上着をはだいた佳子が、シーツに背中をうずめた彩月の真上で微笑んでいた。
「ンッ……」
佳子の指が、乳房の先端をつついてこねくる。もう一方の同じ場所に、彼女の唇が吸いついた。
彼女の舌が、飾り物の頂ようなを、てろてろと舐める。
「はぁっ、小松原さ──…ぁっ、やぁっ……」
「彩月……鳴いて。いやらしい身体。貴女の信者が見たら泣くわね。少し撫でただけで、こんなにもぷっくりと勃って……」
「ちょっ、……やりすぎっ……ッッ」
「私を感じて。私がいないとダメって、言って」
美しいものでも愛でるような、甘い花蜜でも貪る蝶のような佳子の愛撫が、彩月をとりこめていく。
四年前まで、佳子が女を抱いたことはなかった。そのくせ彼女は四年前から、彩月にかつてない快楽を施す術を知っていた。
視界が何かに覆われたのは、突然だった。
うつ伏せになり、枕に顎を預けた彩月の手首を、佳子が背中に交差させる。
下半身は、おそらく佳子の角度から丸見えだ。その潤みを遊ぶ彼女の指が、くちゅくちゅと音を立てて彩月を焦らす。