この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
秘匿の闇市〜Midnight〜
第7章 救済と矛盾


「こんなに早く叶っちゃったら、有り難みないですよぉ……」


 薄氷ほどになったテディベアを、最後は噛み砕いて嚥下した。


 やっぱり憧れてたんだ、と、彩月があさひをからかった。


「彩月さんともっと仲良くなれるように、って、いつも願っています。あ、友達として……」

「そっか、あさひって友達いなかったんだっけ」


 頷きながら、胸中、あさひは安堵していた。

 彩月がいなければ、とっくに逃げ出していた。誰に迷惑をかけるより、きっと耐えられなかったからだ。志乃に泣きついて、育江や佳子がどうなっても構わない、彼女や父を悲しませてでも、なりふり構わず助けを求めていただろう。

 佳子の支配に耐えかねたあの日、彩月はあさひを助けると言った。何年かかっても、館から出す。出来る限り守る、とも。

 彼女の想いが、どれだけあさひを支えているか。彼女の同情を誘っていられるなら、ペットを辞められなくて構わない。この感情を否定したままで、構わない。
/372ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ