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秘匿の闇市〜Midnight〜
第7章 救済と矛盾
長椅子を華やがせるゴブラン織りのクッションの上で脚を組み直した佳子が、あさひに脱衣を命じた。
身についた羞恥の仕草を気にかけながら、あさひは丸裸になった。
すると佳子が腰を上げて、近くの棚から四角い容器を引き出した。彼女はあさひを長椅子に横たわるよう命じると、容器から注射器を取り上げた。その針が、あさひの乳房の皮膚を貫く。
「ンッ……──っ、これ、……?」
「大丈夫。いつも飲ませているのとほぼ同じよ」
「あっ……ァアッ……」
チク。チクッ…………ぷす……
乳房の斜面や褐色に色づいた先端、脇腹、恥丘や潤みの肉襞に、皮膚を貫く刺戟が散らばる。容器に並んだ十を超える注射器が、あさひに正体不明の液体を注入していく。
神経を過敏にさせるだけの薬だという佳子の言葉は、極めて信頼性があった。それというのも、初めに注射された両方の乳房が異様に疼き出したのはすぐのことで、つと目を遣ると、その先端は針金で締め上げたように腫れ上がっていたからだ。
「あら、本当に効くのね。この手のものはほとんどが気休めで、そんなに期待していなかったのに……」
ふぅっ、と、佳子の息が乳首を撫でた。
「アアアンッ!」
じわっ……たら。