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秘匿の闇市〜Midnight〜
第2章 肉欲の競り市場
「あさひ。早くなさい」
厳しい口調であさひに命じ、育江が男の方を見た。
「申し訳ありません。従わないなら、無理矢理、剥いでもらって結構です。泣いても喚いても、痛めつければ言うことを聞きます。この子は身寄りのない娘で、私も主人に先立たれて、これ以上この子を養っていくことが出来ません。せめて今日までかけたお金を、返してもらわなくては困りますから……」
「貴女の里子でしたか」
「ええ、美しい娘なので引き取りました」
育江の即興の作り話は、男の性感をくすぐったようで、あさひ自身の気分も盛り上げた。
あさひは不幸な娘になったつもりで、しずしずと乳房から腕を外して、ショーツの紐に手をかける。
「失礼しました、お客様。分不相応なわがままを演じてしまって……。こんな身体で良ろしければ、お好きなだけご覧下さい」
客席から歓声が上がった。
すると裸体を客席に向けたあさひに、男はさっそくトレーニングをしようと言い出した。