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秘匿の闇市〜Midnight〜
第2章 肉欲の競り市場
「あさひは、生娘です。誠に畏れ入りますが、新品として価値がなくなってしまいますので……」
育江が話し終えない内に、新たな別の客が手を挙げた。
「その見た目で……その身体で……ぁ……あぁぁ……汚れていない娘だって?!ああぁっ、あさひちゃん……俺のお人形ちゃん……」
息を荒くしたその男は、他の客達に比べて、格好からして垢抜けない。
何かのキャラクターのトレーナーに、山のように大きなリュックサック、ゆったりとしたジーンズも薄汚れており、髪も跳ね放題だ。一見して一観客にも見える男は、今まさにあさひと戯れていた男の言い値を上回る額を提案した。
「二十七番のお値段が、また上がりました!お客様、どうなさいますか」
「………っ」
インストラクター風の男は僅かに逡巡したあと、舌打ちしてステージを降りた。
入れ替わりに、リュックサックの男があさひに近づく。
「あさひちゃんぅ、宜しくねぇ」
ねっとりとした低い声が、男の大きな鼻や厚い唇に、妙に調和している。
男はあさひを解放すると、拘束具を進行係に渡した。
「あさひちゃんを肉便器にするなんて、あぁんな罰当たりな男はやめておきなよぉ。俺はぁ、こんな風にあさひちゃんを、お人形ちゃんみたいに可愛がるよぉぉ」