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秘匿の闇市〜Midnight〜
第8章 愛され少女の教育法
「──……」
「っ、ん」
手のひらに覆うと上品にこぼれるサイズ感の膨らみに、彩月が触れると、あさひが小さく身じろぎした。褐色の中心をくすぐると、皺を刻んで硬さを増す。
腰を上げて、彩月はあさひの寝巻きに腕を入れて、彼女の腰を引き寄せた。
「ん……」
触れるだけのキスなどしていられない。淡い薄皮の張った唇をこじ開けて、彩月が記憶していたより苦い口内に舌を這わす。打ち上げられたばかりのような、角を失くした貝のような歯列をなぞって、だんだん甘みを帯びていく、あさひの味だけに戻っていく彼女の舌の裏側や、歯茎を撫でる。
「ァッ……は……ぁっ……」
「あさひ、……」
「彩月さぁ、ん……んんゥ……」
震える指が、彩月の袖にしがみつく。
この愛らしさに気付かなかった。あさひを象る何もかもが愛おしい。ことあるごとに押し寄せてくる衝動に、彩月は何度もはっとしかけては、あさひ自身を知るより肉体で関わらされたのが先だったために、後付けだと割り切っていた。
小坂氏の欲望を飲み下した喉に、彩月は自分の唾液を送った。くちゅくちゅと音を奏でていたあさひのそれも、啜り上げる。
もじもじとすり合う太ももの間近くから、佳子を呼んだスマートフォンを拾い上げる。LINEを開いて見覚えのあるアイコンを探し出すと、音声通話をタップした。