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秘匿の闇市〜Midnight〜
第3章 飼育される侍女達



 かくて人間としての待遇はないように思われたここでの生活の四日目、あさひは佳子にエプロンスカートを渡された。

 例のステージで着ていたのとは違う、生地も仕立てもずっと実用性を感じるもので、丈も膝の隠れる長さだ。

 ただし、上着はない。

 あさひが着用を許されるのは、与えられたものだけだ。
 この日のブラジャーは乳首こそ覗かなかったが、ホックの代わりにリボンだけで留めるタイプで、カップも浅くて透けている。ショーツは、割れ目に当たる布はなく、パールの紐だけ。臀部もほとんど面積がなく、尻に布が食い込むそれは、レースやリボンで飾ってある。


 着替えを終えると、あさひは飯塚圭(いいつかけい)という女を紹介された。

 彩月は休みをとっていた。今日は、学生バイトの彼女が、家事を行っているという。

 大きな目に小さな顔、赤い唇──…赤みがかった明るい茶髪を綺麗に巻いて、化粧もしっかりした圭は、あさひが通学電車でよく見かけていた典型的な大学生だ。


 佳子は、趣味でちょっとした商売をしているらしい。そのため家事には手が回らず、館は使用人達が切り盛りしている。主人は佳子一人でも、運転手まで駆り出される現状、あさひも圭の指導を受けて、家事を覚えるよう言いつけられたのだ。
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