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秘匿の闇市〜Midnight〜
第3章 飼育される侍女達
書棚の間に、モニターが三台並んでいる。
佳子は書斎のデスクから、各々の角度から映し出される地下の部屋を眺めていた。
鼈甲色の豆電球が、夜明けを拒み続ける密室を薄明かりに照らし、五人の男女の視界を補っていた。
五人の内、四人は夫婦だ。見たところ三十代後半か、四十代前半といったところか。
二組の内、一方は、肉付きの良い健康的な顔色の女と、神経質そうな長身の男だ。もう一組は、少女のように瑞々しい表情の、真珠肌のまばゆい女と、良人の方は、堅実そうな、見るからに善良な顔かたちが印象的だ。
ただし、四人の年長者達が快楽主義者であろうと清廉潔白であろうと、彼らの背後が拷問場であることには変わりない。
しどけない姿で笑っている四人とは対照的に、五人目の女は正真正銘、少女と形容してもおかしくはなく、麻酔を打たれた鶏のようにしおらしく、車輪に支えられに台に膝をついていた。四人の手が、裸体の女を縄の緊縛にとりこめていく。
「圭ちゃんは、大好き。何でもさせてくれるもの。…──佳子さんが、この館は男子禁制だなんて仰るから、初めはやむなく女の私達がこの人達に同伴していただけなのに、今では癖になってしまって……」
「有り難うございます、蜜原様。……んっ、ん!……」
「あら、キツく締めすぎちゃった。圭ちゃん細いのに、腕も太もももボンレスハムみたいになっちゃって……」
「ァッ……」
「私もう、きっと今から濡れてるわ」