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秘匿の闇市〜Midnight〜
第3章 飼育される侍女達
…──ビックリしましたけど、なんか時給よりたくさん振り込んで下さっていましたし、私、ピル飲んでますから。
聞けば、圭は効率の良い稼ぎのために、家政婦募集の張り紙を見つけるまでは、俗に言うパパ活をしてたのだという。佳子にしてみればテレビの中だけの行いだと思っていたパパ活で、彼女は同業の女子達にも言えない行為も許しており、避妊はそのためだったという。それでも、リスクの低い家政婦として働き始めたのは更生しようとしたからだろう、と佳子が問うと、彼女は金を必要としている事情、及び身の上話を始めた。
度々、佳子の出す求人に応募してくる女達は、両極端だ。
高給の仕事に興味を持ったか、高給でなければいけない事情があるか。
圭は、後者だった。
本人にしてみれば恥を忍んで打ち明けたらしい彼女の話に、佳子は、天気の話でもしている顔で相槌を打った。
二十歳にも満たない少女の貧困は、よくあることだ。金銭的な事情でなくても、守れもしないくせに子供を産み落とす親は、実に星の数ほどいる。