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秘匿の闇市〜Midnight〜
第3章 飼育される侍女達
* * * * * * *
複数の人間の笑い声、女の嬌音や叫び声、けたたましい物音が、ある一室からこぼれていた。
見てはいけないものがある。
そう直感したあさひは、圭のリングを掃除用具入れに預けて、屋内の掃除を済ませた。
それから言いつけられていた通り、庭に出て草むしりを始める。
「あっ」
急に視界が翳ったのに弾かれるようにして、あさひが顔を上げた先にいたのは、彩月だ。どこかへ出かけていたらしく、肩にポシェットをかけている。
「あさひじゃん。もう家事してるんだ」
休みでも化粧の薄い彩月は、相変わらず洋服のとり合わせも素っ気ない。それが却って、女のたおやかさと少年めいた危うさ、儚さと包容力といった相反するものをひとところに感じさせる彼女の容姿の希少性を引き立てていて、あさひは言いようのない感覚に陥る。
「ッ……?!」
エプロンからむき出しになった素肌が、にわかに衣服の温もりを得た。隙間から入り込んでいた涼風が遮断されたかと思うや、むぎゅ……と、乳房が何かに覆われる。
「ァッ……」
あさひの真後ろに膝をついて、彩月が背中に胸を押しつけていた。彼女の手が乳房を揉んで、耳に吐息が吹きかかる。