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秘匿の闇市〜Midnight〜
第3章 飼育される侍女達
「お尻……」
「ここ?」
「ああ"っ……」
「ここをどうして欲しい、なんて言わないよね?飼われている分際で」
「ァッ……あぁぁ……」
自慰は戒められている。処女でなくなることも、禁じられている。
あさひが満たされるには、性器より性器らしく使ってきたこの一点をどうにかするしかないのに。…………
くちゅ…………
「ハァっ、……」
彩月の指が離れていった。
密着していた背中と胸は、あさひが草むしりの体勢を崩したところで、とっくに離れきっている。
尻に視線を感じるのに、もう指は触れてこない。
同世代の少女達は、通学中に痴漢に遭っても、この世の終わりのような顔をしていた。きっとあさひのクラスにいた少女達なら、この場合、胸を撫で下ろして逃げているだろう。あさひと違って、女が幸せになれる術を、きっと教えられていないから。
「キスしたことある?」
彩月の甘く憂いだ音色のメゾが、あさひの胸をじんとさせた。
たった二文字のこの単語が、未だかつて、こうも美しく聞こえたことがあっただろうか。
あさひは頷く。
唇同士での触れ合いをそう呼ぶなら、あのオークションのステージで、あさひはそれを経験している。