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秘匿の闇市〜Midnight〜
第3章 飼育される侍女達
* * * * * * *
まもなく日付が変わろうとしている深夜、美影の指とキスの蹂躙に、彩月の身体は溺れて果てた。
きりりとしていながら柔和な顔立ち、飾らない気性は寝室でも同じで、無駄な肉づきがなく、それでいて女性らしい身体の曲線に添う具合に下りた黒髪は、胸の膨らみ辺りで途切れる毛先まで、僅か程度なら指を絡めても崩れない波を綺麗に描いている。
彩月の恋愛的な好みからすれば、美影はそれに当てはまらない。だのに、その眼差しが肌を舐め、薄い唇がいかがわしい軽口を叩き、指が身体に触れた途端、彩月は彼女の手に落ちる。
舌を絡めてからは、何を話したか覚えてもいない。
時折、部屋のあるじが寝床から美影に何か指示する声や、衣擦れの音、その佳子の息が、彩月の耳に触れていた。
佳子の脚と脚の間で泳いできたばかりのバイブレーターを、美影が舌で掃除している。
彩月は物足りない熱が腰の奥に残っているのを自覚しながら、今まで抱いていた女とは別の愛液に喉を鳴らしている美影を横目に、冷めたシャツを羽織った。
「日帰りの子達のこと、あさひ、勘づいています」
「そう」
さっきまで自身をいじって盛り上がっていた佳子は、半裸のまま枕を抱いて、目蓋を閉じかけている。
彩月は下着をつけ直し、おぼつかない脚を引きずって、佳子の側に進み寄る。彼女の寝巻きを拾い上げて、袖に無理矢理、重みを増した腕を通す。