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秘匿の闇市〜Midnight〜
第4章 淫蕩の婦人会
「っ、はぁ……」
横断歩道を渡りきると、周りの通行人達は、各々の方角へ分かれていった。
胸の、厳密にはその先端の痛みの原因は、ノンホールピアスだ。いつかオークション会場で見たことがある、刺激的な格好をした成熟した女が装着していて、野次を飛ばされていたのとよく似ている。加えて今、あさひの下半身をしっかりと覆って保護しているのは、ポケット付きのショーツだ。ポケットにはローターが仕込まれている。
ヴヴ……
微かな振動音に、あさひの肩が跳ねた。
しかし出どころはスマートフォン。
メールの差出人は彩月だ。
『もうお手上げ?まだローター、動かしてもいないのに。変態な玩具ぶら下げて、もう見られてるって興奮してるとしたら、自意識過剰だよ」
「…………」
そうだ。
あさひが装着しているローターは、遠隔操作が可能なタイプで、リモコンは彩月が持っている。聞けば、あさひが入浴時以外は常時つけている首輪も、見る人が見れば、アパレルメーカーの製品でないことが分かるらしい。
『ちなみに今日は、オナニーのお許しが出てるから、指入れ以外はご自由に』
そこでメールは終わっていた。