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虐げられた新妻~秘密の書斎~
第9章 主人の帰宅

やがて名刺バインダーを捲っていた洋介の手が止まる。
そして一枚の名刺と画像の男の顔を交互に見つめた。

『金城洋介…』
こいつだ。
間違いない。
確かうちの会社の子会社の営業マンで
有人が営業の事をレクチャーしてやった男だ。

『なぜ、こいつが我が家に?
美代子とどういう関係なんだ?』
訝しがりながら、有人は一時停止を解除して
先を進めた。

八分割画面のキッチンに二人の姿が現れる。
会話をしているが
生憎(あいにく)隠しマイクがないために
会話の内容はわからない。
予算の都合上隠しマイクを付けてあるのは
寝室とバスルームだけだった。
『くそっ、こんな事なら費用をケチらずに
すべての部屋にマイクを付けておくんだった』
有人は頭を掻きむしって悔しがった。

やがてキッチンに洋介が現れた。
そしてあろうことか洋介が
美代子のスカートを捲りながら
尻を撫でてるではないか!
『おい!美代子!
抵抗しないのか?』
抵抗するどころか、美代子は尻を振り始めた。

『おいおい…』
まるでB級のアダルトビデオを見ているように
次の展開が容易に想像できた。
有人の予想どおりに
洋介は美代子のショーツを脱がす。
そしてスラックスのジッパーを下ろして
勃起したペニスを美代子に…

有人は愕然とした。
だが、怒りは湧いてこない。
それどころか妙に興奮して、
体は疲れているはずなのに
ペニスはフルに勃起していた。

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