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虐げられた新妻~秘密の書斎~
第10章 操り人形
ドライブ当日、よく晴れ渡り
青空が澄んでいてドライブ日和となった。
「ねえ、今日はどこに連れていってくれるの?」
行き先なんかどうでもよかった。
洋介と一緒にいられるだけで幸せだった。
やがて二人を乗せた車は山道に入り、
未舗装の道を揺られながら進んだ。
「さあ、着いたよ」
車をスペースに停車させるとエンジンを止めた。
「ここって…?」
「有名な観光地じゃないけど
この先に滝があるんだよ」
洋介に連れられて美代子は砂利道を歩いた。
『山道を歩くんなら前もって言って欲しかったわ』
美代子はハイヒールを履いてくるんじゃなかったと後悔した。
坂を登ってゆくと、
やがて水が流れる音がしてきた。
そして目の前には大きくはないが
それなりに見ごたえのある滝が姿を現した。
「素敵だわ」
隠れたスポットとはいえ、それなりの観光客がいた。
「ここでスナップ写真を撮ろう」
三脚を立ててカメラをセットすると
タイマー撮影で二人並んで写真を撮った。
「これからもいろんな場所で洋介との写真を撮っていきたいわ」
それはこれからもこうして、
デートして欲しいとさりげなくおねだりしたのだった。
「そうだね、じゃあ僕の我儘もきいてもらえるかな?」
洋介は続けざまに「おっぱいを見せて」と言い出した。