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虐げられた新妻~秘密の書斎~
第10章 操り人形
夫が出張中に家に泊まらせた時から
我儘で強引だったけど
それでも優しさが溢れていた。
思えば、あのカラオケデートから
人が変わってしまったような…
「早く撮ってください」
観光客の群れに背を向けて
美代子はブラウスのボタンを外して
ブラジャー姿を露出させた。
「それじゃダメだ!」
鬼の形相で「ブラをたくしあげて胸を見せろよ」とまくし立てた。
前をはだけさせるだけでも恥ずかしいのに
おっぱいを露出させなければいけないの?
何故そこまでして半裸写真を撮りたがるの?
「こうですか?」
いろんな疑問が頭の中で渦巻いていた。
やっぱりこの人も有人のようにSなのかしら…
「そうだ!いいぞ~!」
一枚だけという約束を反故にして
洋介は何枚もシャッターを切った。
観光客に背を向けているものの
新たな客が山道を登ってきたら
真正面から美代子のおっぱいを見られてしまう。
「もういいでしょ!」
美代子は慌てて身だしなみを整えた。
ブラウスのボタンを掛けるのと一組のカップルが
登ってくるのと同時だった。
カップルは『こんなところで撮影?』と
怪訝な表情をして通りすぎた。
「もう私、帰らせてもらいます」
我慢の限界だった。