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虐げられた新妻~秘密の書斎~
第11章 愛の精算
「確かにセックスはしました
けど、愛情のあるセックスではありませんでした
正常位ではいつもアイマスクを付けられて…」
「それは君が灯りが眩しいというからじゃないか」
憮然とした表情で「話にならんな」と
有人はソファにふんぞり返った。
「だが、まあいい。
美代子が離婚を望むのなら
それに応えてやってもいい」
ただし、そう付け加えて有人は
もったいないぶるように言葉を切った。
「ただし…何ですか?」
焦れた洋介が次の言葉を急かした。
「最後にもう一度、美代子を抱きたいんだがな…
君、俺たちが愛し合っているのを証人として見届けてくれないかな?」
「はあ?
言っている意味が良くわかりませんが
つまり二人のセックスを傍で見ておけというわけですか?」
「イヤよ!あなたに抱かれるだけでも虫酸が走るのに、なぜ好きな人の目の前で、
あなたに抱かれているところを見せなきゃなんないのよ!」
目を見て話すのも嫌なのだろう。
あらぬ方向の一点を見つめてそう言った。
「てめえらの不倫を許してやろうと言うのだぞ
この哀れな夫に、夫としての最後の願いぐらい叶えてくれても良いだろうが」
こっちを向けとばかりに
有人は美代子の胸ぐらを掴んで引き寄せた。