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虐げられた新妻~秘密の書斎~
第11章 愛の精算
「さあ、どうぞこちらにお座りください」
有人がドレッサーの椅子をベッド脇に置いた。
さあさ、遠慮なさらずにと
立ちすくむ洋介を無理やり座らせた。
「美代子、理解して貰えなかったけど
世界中の誰よりも君を愛しているんだよ」
有人は美代子を背後から抱き締めると
うなじにキスをしてきた。
優しいキス…
美代子の脳裏にシティホテルで初めてお泊まりした時の記憶が甦る。
『そうよあの時も、こうして背後からうなじにキスをしてくれたわね…』
そして囁くように、緊張してるのかい?って言って
わき腹を愛撫するように撫でてくれたわね
「美代子、彼氏に見られて緊張してるのかい?」
有人は美代子にデジャブを感じさせるかのように
あの時のセリフを言って、わき腹に手を滑らせた。
「いやよ…思い出させないで…」
発言して美代子はハッとなった。
自分の口から甘く蕩けるような声を出していたのだ。
『大丈夫、優しく抱くからね』
あの時あなたはそう言ってワンピースの背中のファスナーを下ろしてくれたわね…
「大丈夫、優しく抱くからね」
有人の指が背中のファスナーをつまみ、
ゆっくりと下ろしてくる…
おまけにあの時と同様に小指の先を背に当てて
ツツツとファスナーと一緒に背中を滑らす。