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虐げられた新妻~秘密の書斎~
第6章 不倫する女
「私、そんなつもりでここに来たわけでは…」
美代子は体を捻って洋介から逃げようとした。
「あなたはそうかもしれないけれど
どうやら僕はあなたに
一目惚れしちゃったみたいなんだなあ」
君は魅力的だとか
君は僕のタイプなんだと
手を握られて真っ直ぐ見つめながら告白されると
美代子としても悪い気はしない。
「どうです、場所を変えて
腰を落ち着けて話し合いませんか?」
美代子は洋介の言うように
二人して会場を後にした。
「さて、どこに行きましょうか?」
洋介はそのように尋ねてきたが
美代子は「お任せします」と答えた。
「じゃあ、ここにしましょう」
そう言って洋介は美代子の手を取って
ラブホに連れ込んだ。
「ちょ、ちょっと待ってください!」
美代子は慌ててラブホから逃げ出そうとした。
「どこでもいいと言ったのはあなたですよ」
美代子としては居酒屋か喫茶店を想像していたのだが、まさかラブホに連れ込もうとするとは思っても見なかった。
「どこでもいいとは言いましたけど
ここはないんじゃないですか?」
そのように言っても
「こういう所の方が一目を憚ることなく
気楽に話せるからいいんですよ」と
半ば強引に美代子を部屋に連れ込んだ。