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指先が待ち遠しくて
第1章 電車内で
「ホテルで……」
 気づけば私は答えていた。彼が嫌いな顔ではなかったからかもしれない。
 頷いた彼はスマホで近くのホテルを検索しているようで、指をせわしなく動かした後顔を上げて私の手をそっと取った。
 彼に手を引かれながら、自分の身体が熱く火照っていることを感じて驚いていた。
 今日彼にイかしてもらうという目的は果たしたはずなのに、私のアソコは彼のあの熱く硬いものをくわえ込みたいとうずいてしまっている。
 彼に案内されながらホテルに入り、上から二番目のグレードの部屋のボタンが押されるのをぼんやりと見ていた。さっさと受付に進む彼を慌てて追いかけながらそれより下のグレードの部屋の明かりがついていることを目の端で確認した。
「先にシャワー浴びてくるわ」
 部屋に入った彼はそういうと、さっさと浴室に消えてしまった。
 一人になりここはそういうことをする場所だと、冷静に考えだしてしまう。見ず知らずの男に誘われ、すぐにホテルにきてしまった自分に何をしているんだろうと思わないこともなかったが、大人ならこういうこともあるかもしれないと変に納得もしていた。
 腰にタオルを巻いて出てきた彼の横を通り過ぎ、私もシャワーを浴びようとしたら腕を掴まれ止められた。
「だーめ。そのままの君を味わいたい。それに、ずっと見てきた制服を俺が脱がしたい」
 手を引かれ、ベッドに押し倒され、唇が塞がれた。
 口の中を全て確認するように舌が這いまわり、息が荒くなってくる。
 その舌が口の中を出ていったと思ったら、耳や首筋を丹念に舐められた。くすぐったいような快感に思わず声が漏れてしまう。
「めっちゃしょっぱい。たくさん汗かいたんだね」
 そういいながら彼は上体を起こした。彼が見下ろしながら一つずつブラウスのボタンが外されていく。
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