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狂愛の巣窟
第6章 【禁忌を侵す者たちは…】
「今から受験に向かって勉強だなんて頑張り屋さんなんだね?十和子に似てるのかな?十和子も○○大学出身でしょ?あそこお嬢様校じゃん、頭良いのは親譲りだね、有紗ちゃん」
「休学して有紗産んだけどね……卒業するのに6年かかっちゃった、お陰で医学部に行った友達と同期卒業したわ」
卒業する頃には離婚も。
呆気なかったな、最初の結婚生活は。
燃えて燃えて燃え尽きたって感じ。
同じ道、有紗には歩んで欲しくないけど。
子供を預けて勉強する日々は結構キツかった。
何度もそのまま辞めて働こうかと思った。
けどこの子を食べさせて育てていくには学歴は必要だって思ったし、親の世話になりながら人生で一番必死だった頃かも。
コツン…と頭を預けてきた享さんに肩を抱かれる。
「思い出してたの?有紗ちゃん産んだ時の事……でも辛い事ばかりじゃなかったでしょ?あんな可愛い子、産んで育ててちゃんと卒業した十和子は偉いよ、誰もが真似出来る事じゃない」
「うん、ありがとう」
「俺もその頃に十和子と出逢ってたかったな……十和子にその気がなかったとしてもあれこれ力になってあげたかった」
「ダメよ、その頃に出逢ってたら私、すぐに享さんに惚れちゃって甘えて弱くなってたかも…卒業も危うくなっちゃうよ」
「大丈夫、俺が家庭教師して何が何でも卒業させてやるから」
「んふふ、勉強どころじゃなくなっちゃうってば…」
そう言って私から享さんを脱がせた。
今日はお揃いのパジャマだね。
前ボタンお互い外していって私はホックも外される。
「大学生の十和子……過去に戻って独り占めしたい」
あの頃は必死だったけどそれなりに遊んでは居たのよね。
本当に見られちゃうと引くくらい荒れてた時期でもあったの。
一応黒歴史なのでこの話はこの辺でおしまい。
「でも私が大学生だともう享さんは働いてたね……格好良かっただろうな、モテてたでしょ?」
「俺、結婚する時言ったよね?前の奥さんが最初の相手で別れてからは2人くらいしか付き合ってないって」
「うん、聞いた」
「だから、俺はモテてはないです、ていうか十和子は教えてくれなかったよね?」
「え、お付き合いした人の数?」