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狂愛の巣窟
第8章 【倫理に反したその先で…】
「フフフ、だったら享パパとお兄ちゃんとのセックス減らして?」
「……………バカ」
「ママ可愛い」
不甲斐なく娘に絆される。
もう口では勝てなくなってきてるのか。
将来、この子はどんな相手と結婚するんだろう。
歪んだ愛を知ったからには相当難しいだろう。
諦めが早いかも知れない。
それでも本当の愛を求め続けて欲しい。
なんて、私こそ底なし沼から這い上がれてない状態じゃない。
良い反面教師だわ。
そして、その日限りではなくなった私と理玖くんの関係。
一応、逐一会う日は有紗に連絡してる。
一人暮らししている部屋に呼び出されるのだ。
娘も入ったグループラインで個人的に送られてくる。
(今すぐ会いたいです)
住所も送ってきて“来い”って事?
何度かお断りしてたら若い子は後先考えずに家までまた来ちゃうよね。
シャワー後の私を見ていきなり襲ってくるのは計算済みだけど。
「ねぇ、今もし家に誰か居たらどうしてたの?何で確認もしないで突然来たりするの?有紗が居たら?私、旦那だって居るし此処には息子も一緒に住んでるの」
「ごめんなさい」
キミも洗いざらしの髪。
シャワー浴びて来たの?
今にも泣きそうな顔。
ここで手を差し伸べるのはダメなんだってわかってる。
“続けて欲しい”
娘の言葉が頭によぎる。
きっと娘から誰も居ない時間帯を教えていたのかも知れない。
「何しに来たの?」
「………会いたくて」
「有紗居ないわよ」
「有紗ちゃんじゃなくて……十和子さんに」
「ちょっと、泣かないでよ」
「グスッ……ごめんなさい」
リビングからティッシュを持って来る。
ポロポロ溢れる涙を拭ってあげたら真っ赤な目に捕らわれて、ゾクッと子宮が疼いた私は自ら唇を重ねてしまった。
「ウソ……怒ってないよ、本気になりたくないから距離置いたのに……バカ、何で来ちゃうかな」
耳まで真っ赤な私を見てまた理性ぶっ飛んじゃったよね。
恥じらう姿なんてお手のものなの。
絶対言わないけど色んな場数を踏んできたからこそ手に取るようにわかる。
キミはもう完全に堕ちてる。