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狂愛の巣窟
第3章 【義理の父と兄に迫られて…】





お義兄さまの言葉にハッとしました。
千切りを終えて、横顔に見惚れていただなんて恥ずかし過ぎる。




「いえ、やっぱり享さんと似てらっしゃるなぁ…と」




「ハハハ、兄弟だからね」




「ですよね、すみません」




「いや、良いよ、あ、千切りありがとう」




調理場もそんな広くはないので2人居ると道を塞いじゃう。
すれ違うのに身体が触れてしまう。
お味噌汁の味噌とぎをお願いされました。
お義兄さまは竜田揚げを。




味見をしてもらいOKが出るとエプロンを取り夕食まで休まれます。
私もホッと一息つける時間帯です。
家の方は大丈夫かな?と携帯を手にすると数件メッセージが届いていました。
全部一颯くんです。




(会いたい)
(キスしたい)
(離れてるの辛い)
(早く帰って来て)
(抱きたい)




クスッと笑ってしまう。
寂しいってスタンプの連打。
(ありがとう、待っててね)と返信した。




こんなに想ってくれているのに、
私は端なくお義父さまと………
思い出しただけでまた疼いてしまいます。




ダメだと自分を奮い立たせお茶を頂こうと部屋から出たら居間で先ほどのお義兄さまが目に入り、その場で固まってしまいました。
飛び込んできた情報に頭が追いついていません。




椅子に掛けておいた私のエプロンを手に取り匂いながら股関を弄っていたのです。
立ち尽くす私に気付き動揺されている。




「あ……これは違うんだ」




そう言って返そうとしてくるから後退り、一旦整理しようと何も言わず咄嗟に部屋に戻ってしまいました。




え?え?え?
どういう状況!?
エプロンでオナニーされてたって事よね?
エプロンで!?




突然ノックされて身体が反射する。




「開けてくれ」




お義兄さまの声です。
開けない訳にもいかず、そっと招き入れました。
手にはまだエプロンを持たれたまま。
弄っていた肉棒はちゃんと中に収まっています。




「ごめん、変なとこ見せちゃったね」




「あ……いえ」




大丈夫ですって言いかけてやめた。
だって何が大丈夫なの?って気がするし喋れば喋るほど悪循環な気もした。
こういう時は見てないフリに徹した方が良いよね。












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