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濡れて堕ちて……
第6章 贖罪
きっと…徹からだ。
無意識にそう思った。
心臓が高鳴り指が震える。
何だか嫌な汗が滲む。
ピッ、ピッ
メール受信BOX、差出人の名前は─────
【徹】だった。
返事を見なきゃ先に進まないのはわかってる、けど
恐い。
手が、指が震えて開封ボタンをなかなか押せない。
でも、今朝の子供みたいな浩一の寝顔を思い出すと
このままじゃダメだと気づく。
私がこれから大切にしなきゃいけないのは浩一なんだから。
これが、私のして来たことの罰なんだから。
ピッ
開封ボタンを押した瞬間、目を閉じてしまった。
ここまで来て、現実逃避したって仕方ないのに。
恐る恐る目を開けると
■■■■■■■■■■■■■■■
差出人:徹
件名:Re
本文:
今週は忙しそうなんで…
来週でもいいですか?
■■■■■■■■■■■■■■■■
来週…。
ホッとした。
私にだって心の準備がある。
間違った関係だったとは言えあんな深い関係になったのだから
たった一言「さようなら」じゃなくてちゃんと話さなきゃ…。
その為にも心の準備をする時間が欲しかった。