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濡れて堕ちて……
第6章 贖罪
私達の気持ちが離れたまんまだったから授けてくれなかったの?

こうして夫婦になれた今だからこそ

神様はチャンスをくれたのだろう。




「浩一は、男の子と女の子、どっちがいい?」

「うーん。男の子かな?将来キャッチボールとかしたいし」

「女の子かもよ?」

「俺、絶対親バカになる!毎日新しい服とか着せそうだわ!」



まだ授かった訳でもないのに、変だよね。

「つまんねぇプライドと意地よりもっと大事な、守るべきものがあるんだってわかった。急に人生の見通しがよくなった気がする」




私は間違いなく浩一を愛してる。




















最終試練の日を迎えた。

幸いパートは休みで浩一も出勤したし

あとは私の問題だけ。



浩一を見送った後、私は徹に会いに行く準備を始めた。


徹の家に行くのは気が引けるけど、わざわざ私の為に時間を作ってくれたんだし

場所は徹に任せるって言っちゃってたし

もしかしたら、徹もまだ忙しさが抜けなくて家から出られないのかも知れない。


それに

まさか、私が別れ話をするなんて思ってないんだろう、きっと。
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