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濡れて堕ちて……
第7章 淫獣
「おはようございます」
聞き覚えのあるその声。
そこにいたのは…
「とお、る?」
何、どうなってるの…?
事態を把握出来ずきょとんとするだけの私。
思考回路が完全に停止した。
「眠ってる間、ずっと浩一さんの名前呼んでましたよ?よっぽど浩一さんが好きなんですねー」
眠ってる間?
じゃあ、私ずっと寝てたんだ。
夢、だったんだ。
安心のあまり、はぁっと力のない溜め息が出た。
浩一に不倫がバレる夢なんて洒落にならない。
浩一が夢なら、じゃあここはどこ?
「ねぇ、ここどこなの?私、確か徹の部屋で倒れ────────」
徹にかけよろうとした瞬間
「きゃあっ!…いったぁ」
徹に歩み近づこうとすると、首と右足に痛みが走った。
痛みと言うより何かが引っかかり絡みついてるような感じ。
一体何が引っかかってるのか、確かめようと首に手を回すと
ジャラッ、ジャラッ…
「陽子さんに似合うと思って特注したんですよ」
何やら太くて固いものが首に巻き付いてる。
角度的に、目では確認出来ないがひんやりとした鉄のようなものが首に巻き付いてる。
この手触り、この造り
さっきのあのジャラジャラッという音。
嫌な予感がして、首同様に何かが巻き付いてる足を確認すると