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濡れて堕ちて……
第8章 甘美
「あ、昨日激しくしすぎちゃったから動けませんか?食べさせてあげましょうか?」
「…食べたくない」
こんな奴の施しなんていらない。
空腹は空腹だけど、徹の顔を見た瞬間、食欲も失せてしまった。
「あんまり痩せられても困るんですよ。骨みたいな体抱いても楽しくありませんから」
スプーンでスクランブルエッグをすくい、私の口に押し込んで来た。
口に広がる食べ物の味。
こんな…、こんな奴に…っ
「うっ、ゲホッ、ゲホッ」
口に少ししか入ってないスクランブルエッグ、ベッドの上に吐き出してしまう。
胃の中はとうに空っぽなのに徹からの食事だけは体が受付ない。
「食べなきゃ餓死しますよ」
わかってる。
この子はそんなにあっさり解放してくれるはずがない。
気持ち悪くてもなんでも食べて体力をつけておかなきゃ。
迫り来る吐き気を抑えながら与えられる食料を必死に胃に流し込む。
大丈夫、浩一が助けてくれる。
きっと浩一は来てくれる。
その思いだけが、私を支えてる。
私にはちゃんと根拠があった。
今が何曜日からもわからないけど
このままここに監禁され続けたら
家に帰らない私を心配してくれるに違いない。
もし浩一が警察に捜索願いでも出してたら私は助かるかも知れない。
それまでは大人しく逆らわないようにしなきゃ…。
「ねぇ、私の荷物は?私が持ってた黒の鞄や服は?」
「心配しなくても、ちゃーんと預かってますよ」
ここにはないみたいだ。
もし、この部屋に私の鞄があれば
中に入ってる携帯ですぐにでも警察に電話して逆探知してもらうのに…。
「…食べたくない」
こんな奴の施しなんていらない。
空腹は空腹だけど、徹の顔を見た瞬間、食欲も失せてしまった。
「あんまり痩せられても困るんですよ。骨みたいな体抱いても楽しくありませんから」
スプーンでスクランブルエッグをすくい、私の口に押し込んで来た。
口に広がる食べ物の味。
こんな…、こんな奴に…っ
「うっ、ゲホッ、ゲホッ」
口に少ししか入ってないスクランブルエッグ、ベッドの上に吐き出してしまう。
胃の中はとうに空っぽなのに徹からの食事だけは体が受付ない。
「食べなきゃ餓死しますよ」
わかってる。
この子はそんなにあっさり解放してくれるはずがない。
気持ち悪くてもなんでも食べて体力をつけておかなきゃ。
迫り来る吐き気を抑えながら与えられる食料を必死に胃に流し込む。
大丈夫、浩一が助けてくれる。
きっと浩一は来てくれる。
その思いだけが、私を支えてる。
私にはちゃんと根拠があった。
今が何曜日からもわからないけど
このままここに監禁され続けたら
家に帰らない私を心配してくれるに違いない。
もし浩一が警察に捜索願いでも出してたら私は助かるかも知れない。
それまでは大人しく逆らわないようにしなきゃ…。
「ねぇ、私の荷物は?私が持ってた黒の鞄や服は?」
「心配しなくても、ちゃーんと預かってますよ」
ここにはないみたいだ。
もし、この部屋に私の鞄があれば
中に入ってる携帯ですぐにでも警察に電話して逆探知してもらうのに…。