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濡れて堕ちて……
第8章 甘美
「新しい料理作って来るんで、ちゃんと食べて下さいね。どの道逃げられないんだし、体力つけて下さい。これからいろいろ楽しくなるし」
楽しくなるって?
その一言、これから当分、徹に弄ばれるって事なんだろう。
そんな屈辱的な目に遭うぐらいなら
「だったらこのままここで餓死した方がマシよ…」
「出来ますか?せっかく浩一さんと仲直りしたのに」
この子は全てお見通しだ。
もし、ここから逃げられればまた浩一に会える。
そう思うと舌を噛み切ったり、餓死なんて道は選べなかった。
抜け目のない徹の隙を突いて逃げ出せるチャンスがあるかも知れないと。
「今度は和食にしますね」
そう言って扉を閉めた。
外からガチャリと、如何にも重たそうな錠の落ちる音が聞こえた。
残された私はベッドに寝転び天井を見上げながら、絶望感に打ちひしがれていた。
あんな抜け目のない徹から逃げれる日なんて来るのだろうか?
何もかもを見透かし、先手を打ち続ける徹の手から逃げれるのだろうか?
いくら浩一でも…。
さっきまでの強気が消え、絶望だけが残る。
1人になるといつもこれだ。
1人になるのは嫌いだ。
楽しくなるって?
その一言、これから当分、徹に弄ばれるって事なんだろう。
そんな屈辱的な目に遭うぐらいなら
「だったらこのままここで餓死した方がマシよ…」
「出来ますか?せっかく浩一さんと仲直りしたのに」
この子は全てお見通しだ。
もし、ここから逃げられればまた浩一に会える。
そう思うと舌を噛み切ったり、餓死なんて道は選べなかった。
抜け目のない徹の隙を突いて逃げ出せるチャンスがあるかも知れないと。
「今度は和食にしますね」
そう言って扉を閉めた。
外からガチャリと、如何にも重たそうな錠の落ちる音が聞こえた。
残された私はベッドに寝転び天井を見上げながら、絶望感に打ちひしがれていた。
あんな抜け目のない徹から逃げれる日なんて来るのだろうか?
何もかもを見透かし、先手を打ち続ける徹の手から逃げれるのだろうか?
いくら浩一でも…。
さっきまでの強気が消え、絶望だけが残る。
1人になるといつもこれだ。
1人になるのは嫌いだ。