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濡れて堕ちて……
第9章 悪夢
「徹、仕事は?最近、ずっと家にいるみたいだけど」
「1週間、有給取りました。だからしばらくは陽子さんのお世話出来ますよ」
この笑顔も香りもあの頃のままだ。
あの頃もこうやって仕事の事や家の事について笑顔で話してた。
何もかも変わってない、あの頃のままだ。
時々、ふっと思う。
徹の変わらないひだまりの笑顔を見てると、これは夢なのか現実なのか区別が付かない時がある。
もし、これが夢だとしたら
何て永く、酷い悪夢なんだろう。
エンジンをかける徹の横で、何もない駐車場を眺めながらそんな事を考えていた。
駐車場って言っても、車はほとんど停まってない。
徹の言う通り、そんなに人は入ってないのかな?
エンジンがかかり車はゆっくりゆっくり動き出す。
これから始まる、本当の悪夢も知らないで。
ガタン、ガタン
どこの地方にもある、地元の人しか知らないような裏道。
地盤はめちゃくちゃでコンクリートで補正されてないような砂利道。
そんな道を抜けると意外と近道になる…、私の地元にもあった、地元道。
今はその地元道を走っているのだ。
車内についてるデジタル時計を見ると、20:14。
本当に晩ご飯時だった。
窓から見える景色、その街並み。
何となく見覚えのある景色だった。
うちのマンションからは結構離れてて、電車を何度か乗り換えてやっと着くであろうという地域。
この辺は田舎だし、コンビニを数件見つけただけだったし
人と言えば若者は少なく、ペットの散歩をしてる年配者がチラホラ見えるだけ。
県境付近だし、知ってる人に会う可能性は格段低い。
普通ならホッと一息ついて安心するところなのに
「ん…はっ…」
車内に響く揺れが下半身に響く。
「1週間、有給取りました。だからしばらくは陽子さんのお世話出来ますよ」
この笑顔も香りもあの頃のままだ。
あの頃もこうやって仕事の事や家の事について笑顔で話してた。
何もかも変わってない、あの頃のままだ。
時々、ふっと思う。
徹の変わらないひだまりの笑顔を見てると、これは夢なのか現実なのか区別が付かない時がある。
もし、これが夢だとしたら
何て永く、酷い悪夢なんだろう。
エンジンをかける徹の横で、何もない駐車場を眺めながらそんな事を考えていた。
駐車場って言っても、車はほとんど停まってない。
徹の言う通り、そんなに人は入ってないのかな?
エンジンがかかり車はゆっくりゆっくり動き出す。
これから始まる、本当の悪夢も知らないで。
ガタン、ガタン
どこの地方にもある、地元の人しか知らないような裏道。
地盤はめちゃくちゃでコンクリートで補正されてないような砂利道。
そんな道を抜けると意外と近道になる…、私の地元にもあった、地元道。
今はその地元道を走っているのだ。
車内についてるデジタル時計を見ると、20:14。
本当に晩ご飯時だった。
窓から見える景色、その街並み。
何となく見覚えのある景色だった。
うちのマンションからは結構離れてて、電車を何度か乗り換えてやっと着くであろうという地域。
この辺は田舎だし、コンビニを数件見つけただけだったし
人と言えば若者は少なく、ペットの散歩をしてる年配者がチラホラ見えるだけ。
県境付近だし、知ってる人に会う可能性は格段低い。
普通ならホッと一息ついて安心するところなのに
「ん…はっ…」
車内に響く揺れが下半身に響く。