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濡れて堕ちて……
第10章 代償
「どういう意味ですか?確かに、あなたがうちの会社に表れた時、妻の不倫話を聞いて焦りを感じましたが、今は妻とやり直せてます。

今日こちらに伺ったのは、これ以上付きまとわないでくれとハッキリ申し上げる為です。

まぁ、金が目的じゃないって事は単なる嫌がらせですかね?」





徹が浩一の前に表れた?

私の不倫、徹は既に浩一にバラしてたって事?



どういう、事なの?



焦る頭で事態を飲み込もうとしてると






1番











恐れていたことが起こった。















「だったら、自分の目で現実を見て下さい」














キィーッ…










え…?

嘘でしょう?



そんな…









「陽…子?」









扉が

私の姿を隠してた扉が

徹の手によって開け放たれてしまったのだ。









やっと、会えたのに…。





浩一、やっと会えた…








それなのに…っ!!







目の前にいるのは、実家に帰ったはずの妻。

足を広げ、腕は拘束され

一糸纏わぬ姿で

言葉を遮るようにマウスピースまでつけられてる。




「え…?陽、子?はは、な、何だよこれ…」



嫌…、浩一っ!!



「んっ、んんんぐ」


違う、違うの!!

お願い、こんな私を見ないで!!
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