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濡れて堕ちて……
第2章 慟哭
「くすくすくす…」
「わ、笑わないで下さいよ!救急車呼ぶのだってすっげ緊張したんですから!」
こっちを向いたスーツ君の顔は真っ赤で
いつもスーパーで見る顔とはまるっきり別人だ。
これが毎朝、カレーパンとあんパンを買ってたあの人?
「くすくす…ねぇ、何で私の名前知ってたの?鈴村って」
「だって、レジにいる時に名札つけてるじゃないですか?」
名前まで覚えててくれてたんだ。
まぁ、鈴村何てよくある名字だし。
変だなぁ。
普通ならストーカーだと疑ってしまいそうな言動なのに
何だろう、嫌じゃない。
むしろ、この人可愛い。
「ただの貧血だって聞いて安心しました!びっくりしましたよー、仕事中に目の前で鈴村さんが倒れてるのが見えたから」
「お仕事の邪魔してごめんね」
「全然ですよ!仕事って言っても暇~な仕事なんで!」
じゃあ、やっぱり同じパートの長谷川さんの言うとおりこの近所に勤めてる人なのかな?
「鈴村さん、帰りはどうするんですか?」
「バスで帰る。もう貧血も治まったし」
「じゃあ、バス停まで送りますよ。また倒れたらヤバいでしょ?」
「いいわよ。だって今お昼時間よ。スーツ君だってお仕事残ってるでしょ?」
「大丈夫!昼休みで通せますから!っていうか、スーツ君って何ですか?(笑)俺の名前は新村徹です!“新”しいって字に、村は普通の“村”。とおるは星一徹の“徹”です!」
新村君、って言うんだ。
スーツ姿が初々しくて印象的だったから私の中ではスーツ君って呼んじゃってた。
っていうか、星一徹って…例えが古い!
「わ、笑わないで下さいよ!救急車呼ぶのだってすっげ緊張したんですから!」
こっちを向いたスーツ君の顔は真っ赤で
いつもスーパーで見る顔とはまるっきり別人だ。
これが毎朝、カレーパンとあんパンを買ってたあの人?
「くすくす…ねぇ、何で私の名前知ってたの?鈴村って」
「だって、レジにいる時に名札つけてるじゃないですか?」
名前まで覚えててくれてたんだ。
まぁ、鈴村何てよくある名字だし。
変だなぁ。
普通ならストーカーだと疑ってしまいそうな言動なのに
何だろう、嫌じゃない。
むしろ、この人可愛い。
「ただの貧血だって聞いて安心しました!びっくりしましたよー、仕事中に目の前で鈴村さんが倒れてるのが見えたから」
「お仕事の邪魔してごめんね」
「全然ですよ!仕事って言っても暇~な仕事なんで!」
じゃあ、やっぱり同じパートの長谷川さんの言うとおりこの近所に勤めてる人なのかな?
「鈴村さん、帰りはどうするんですか?」
「バスで帰る。もう貧血も治まったし」
「じゃあ、バス停まで送りますよ。また倒れたらヤバいでしょ?」
「いいわよ。だって今お昼時間よ。スーツ君だってお仕事残ってるでしょ?」
「大丈夫!昼休みで通せますから!っていうか、スーツ君って何ですか?(笑)俺の名前は新村徹です!“新”しいって字に、村は普通の“村”。とおるは星一徹の“徹”です!」
新村君、って言うんだ。
スーツ姿が初々しくて印象的だったから私の中ではスーツ君って呼んじゃってた。
っていうか、星一徹って…例えが古い!