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濡れて堕ちて……
第3章 火花
震える手で商品をスキャンする。
私のレジに並んでくれてるって事は、警戒してる訳じゃないのかな?
嫌われてもないのかな?
「317円になります」
いつものように金額を提示するとトレーの上にお金を出してくれた。
今日もきっちり、お釣りは必要ない。
「ちょうどお預かりします。…レシートになります」
新村さんの目すら見れなくなってる。
情けない。
昨日は罪悪感で浩一の顔を見れなくて、今日は新村さんの顔も見れなくて
私、何を1人でじたばたしてるんだろう。
「ありがとうございました」
「どうも」
あ…
レシートを渡した瞬間
昨日と同じ暖かさが指先に伝わった。
レシートを渡した私の手を
まるで包み込むみたいな手つきで握ってくれた。
いつもみたいに冷めた返事だけど。
私の気のせい?
驚き顔を上げるとーーーーーーー
「それじゃ」
微かに見えた。
一言言い終えると、跨を返しそのまま歩いて行っちゃったけど
一瞬、振り向く瞬間に
微笑んでくれたのが見えた。
「今日もいつも通りのメニュー?真面目なんだかつまらないんだか分からない子ね~」
「ほ、本当、ですね…」
気のせい?
ううん、確かに見た。
優しく微笑んでくれた。
握られた手が熱い。
心臓の鼓動が痛い。
私のレジに並んでくれてるって事は、警戒してる訳じゃないのかな?
嫌われてもないのかな?
「317円になります」
いつものように金額を提示するとトレーの上にお金を出してくれた。
今日もきっちり、お釣りは必要ない。
「ちょうどお預かりします。…レシートになります」
新村さんの目すら見れなくなってる。
情けない。
昨日は罪悪感で浩一の顔を見れなくて、今日は新村さんの顔も見れなくて
私、何を1人でじたばたしてるんだろう。
「ありがとうございました」
「どうも」
あ…
レシートを渡した瞬間
昨日と同じ暖かさが指先に伝わった。
レシートを渡した私の手を
まるで包み込むみたいな手つきで握ってくれた。
いつもみたいに冷めた返事だけど。
私の気のせい?
驚き顔を上げるとーーーーーーー
「それじゃ」
微かに見えた。
一言言い終えると、跨を返しそのまま歩いて行っちゃったけど
一瞬、振り向く瞬間に
微笑んでくれたのが見えた。
「今日もいつも通りのメニュー?真面目なんだかつまらないんだか分からない子ね~」
「ほ、本当、ですね…」
気のせい?
ううん、確かに見た。
優しく微笑んでくれた。
握られた手が熱い。
心臓の鼓動が痛い。