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濡れて堕ちて……
第3章 火花
ルール違反?
やっちゃいけない事?
最低な約束をした。
私の中の罪悪感なんて
とうになくなってた。
とりあえず、自宅から、職場からも離れた場所で待ち合わせをした。
新村さんが指定してくれたのは小さな喫茶店。
日頃、喫茶店なんてそんなに行かないから顔を差すこともない。
予定時間はAM11:00。
私の中の「良い奥さん」なんて
もう…。
「それでさぁ、俺慌てて部長に掛け合ったんだけど…部長のやつが」
晩ご飯中、昨日の事があるからか、浩一は必死に私の機嫌を取ろうと
いろんな話で私を笑わそうと必死だ。
まぁ、あんな風に淡々と怒った事なんかなかったからか、よっぽど効いたのだろう。
「このままじゃ、俺らが手がけた企画が全部パァになりかねないよー」
滑稽だ。
今まで私がして来た事を今は浩一が私にしてくれている。
機嫌を取るって言うのが如何に重労働で面倒臭い事か少しはわかってくれればいいけど。
「陽子、聞いてくれてる?」
「まぁね」
浩一のマネ。
目線を合わせず、わざと冷たい返事。
浩一が毎日のように私にしてる事だ。