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濡れて堕ちて……
第3章 火花
「っていうか、俺そんなに若くないですよ。今年で28です」
「えっ!?28!?」
28って事は、浩一よりも年下だ。
って事は、私より2つ年下なだけだ。
職場で見かけた時は、もっと年下だと思ってた。
「あはは。やっぱ見えませんか?脳天気だから若く見えちゃうんですよ、俺」
そう言いながらポケットから煙草を取り出し煙がこもらないよう窓を開けた。
あ、煙草も吸うんだ、意外。
車を走らせる横顔。
煙草に火をつける仕草。
風でなびくサラッとした前髪。
目が
放せなくなった。
「あ、すいません。煙草…」
「ううん。気にしないで。主人も昔吸ってたから煙には慣れてるし」
視線に気づかれた。
視線の意味までは気づかれてなかったけど…
凄く綺麗だったから。
何から何まで浩一とは正反対だ。
浩一は車好きだから車内で煙草なんて、とんでもないって怒ってたし
デートだって、ほぼ割り勘だし
気遣いだって、もう1つって感じだし
こんなに爽やかに笑ってくれる事なんか絶対有り得ない。
「新村さんって、お仕事は何してるの?」
「食品関係の営業ですよ。最近はあのスーパー近辺を回ってるんです」
あのスーパー…、私の職場だ。
じゃあ、毎朝、通勤ラッシュ過ぎに来てくれるのって…
“今から出勤”じゃなくて“営業の最中”だったのかも。
あの近辺って事は、先日お昼時にコロッケ弁当を買ってたのはたまたまこの辺にポイントを絞ってたからなのかも。
何だか、少しずつ新村さんとの壁がなくなって行ってる気がする。
ついこの間までは
「毎朝、お決まりのメニューを買って行く変なお客様」
この間は
「命の恩人」
今は…
可愛い我が子みたいな子。
「えっ!?28!?」
28って事は、浩一よりも年下だ。
って事は、私より2つ年下なだけだ。
職場で見かけた時は、もっと年下だと思ってた。
「あはは。やっぱ見えませんか?脳天気だから若く見えちゃうんですよ、俺」
そう言いながらポケットから煙草を取り出し煙がこもらないよう窓を開けた。
あ、煙草も吸うんだ、意外。
車を走らせる横顔。
煙草に火をつける仕草。
風でなびくサラッとした前髪。
目が
放せなくなった。
「あ、すいません。煙草…」
「ううん。気にしないで。主人も昔吸ってたから煙には慣れてるし」
視線に気づかれた。
視線の意味までは気づかれてなかったけど…
凄く綺麗だったから。
何から何まで浩一とは正反対だ。
浩一は車好きだから車内で煙草なんて、とんでもないって怒ってたし
デートだって、ほぼ割り勘だし
気遣いだって、もう1つって感じだし
こんなに爽やかに笑ってくれる事なんか絶対有り得ない。
「新村さんって、お仕事は何してるの?」
「食品関係の営業ですよ。最近はあのスーパー近辺を回ってるんです」
あのスーパー…、私の職場だ。
じゃあ、毎朝、通勤ラッシュ過ぎに来てくれるのって…
“今から出勤”じゃなくて“営業の最中”だったのかも。
あの近辺って事は、先日お昼時にコロッケ弁当を買ってたのはたまたまこの辺にポイントを絞ってたからなのかも。
何だか、少しずつ新村さんとの壁がなくなって行ってる気がする。
ついこの間までは
「毎朝、お決まりのメニューを買って行く変なお客様」
この間は
「命の恩人」
今は…
可愛い我が子みたいな子。