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濡れて堕ちて……
第4章 大罪
毎朝、徹が来ないか店内を探してた。

徹の為に何かをしてあげたいと思った。

徹の昔の恋人を想像しただけで嫉妬した。



私には浩一というパートナーがいて、その幻影が頭をちらついて

洗脳されてしまったように毎日浩一の事だけを考えてた。

永遠の愛を誓ったから…って言うのもあるんだけど

こんな年齢だし…と、いい年こいて…と、自分
に言い訳してたって言うのもあるんだけど


けど、私の中の女の本能は最初から気づいてた。




私は徹に恋をしてたことを。







家に帰ると徹はまだ帰宅していなかった。

まだ15:30だし、当然と言っちゃ当然だ。

先にシャワーを済ませよう。

体に徹の痕跡は残ってはないが徹の家のボディソープで汗を流したのだ。

うちとは違うシトラス系の香りのボディソープ、私の体から匂ってたらおかしい。


別に浩一はこんなことに気づかないだろうし気づいても香水だとかハンドクリームだとか言って誤魔化せる。

けど、悪いことした後だ、備えあれば憂いなし。

用心に越したことはない。
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