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濡れて堕ちて……
第5章 禁忌
さっきまで、不倫相手とお茶をして

今は本来のパートナーの元へ戻ってへらへら笑ってる。


私、本当に最低だ。


シャワーを浴びテーブルにつく浩一。

同じように向かい合わせになり私もテーブルについた。


浩一の髪から滴が落ちる。
髪の毛、乾かさないのかな?


「ドライヤーかけないの?」

「面倒くせぇもん。俺は男だし髪も短いしほっときゃ乾くよ」


会社行くときはそれなりにワックスで決めてるけど、シャワーを浴びると前髪が下りて何だか幼く見える。


いつものように無言で箸を進ませる。

無表情だし、無言だし、口に合ってるのかさえわかんないや。

でも、私が好きで作ったんだから感想までは求めないけれど。


「今日のきんぴらごぼう、なかなか美味いじゃん」

「え?」

「こっちの浅漬けだって、味がしっかり染み込んでて美味い」



驚いた。

いつもは無口で、眈々と箸を進めるだけの浩一が、私の料理を褒めてくれてる。

あまりの驚きに逆に私の箸が止まってしまった。

「ど、どうしたの?いつもは何にも言わないくせに」

「別に…、素直に美味いと思ったから」


今朝の事といい、今といい、今日の浩一は何かおかしい。

私の不倫には多分気づいてない。

気づいてないとしても、何かがおかしい。


「今日の浩一、変よ?何かあったの?」

「別に…」

今、明らかに口ごもって目が泳いだ。

8年も一緒にいるんだ、浩一の事なら大概の事は知ってる。



浩一は何かを隠してる。



「ねぇ。悩みがあるなら言ってよ。私達、夫婦じゃなかったの…?」

「いや、でも…」


どの口が夫婦なんて言葉口走ってるんだ。

裏切ってるのは私の方なのに。

大きな隠し事を持ってるのは私なのに。


「健やかなる時も、病めるときも…って誓ったじゃない?」

「でもなぁ…」


こんなに頑なにしゃべりたがらないなんて…。

浩一は仕事関係の話は家庭には持ち込まない。

私もそれを知ってたから敢えて口にはしなかったけど。
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