この作品は18歳未満閲覧禁止です

  • テキストサイズ
濡れて堕ちて……
第1章 孵化
「ただいま、戻りました~」

食事を終え、元の担当のレジに戻った。

「あら?陽子ちゃん、随分早いわね~」

私が休憩に行ったのは12:00ジャスト。
今は12:35。

休憩は40分なんて言ってるけど、この時間帯はほとんど暇で50分ぐらい休憩しても問題はない。

店長も黙認してくれている。

まぁ、タイムカードは切らなきゃ行けないからお給料に響くけど。

ここの仕事に慣れた人なら40分きっちりに戻って来る人なんていやしない。

「あー…そうですか~?私の腕時計が壊れてたのかな~?たっぷり休んだつもりなんですけどね~」

「そう~?じゃあ次は私が行かせてもらうわね」

「は~い」


笑顔で長谷川さんを見送った。


本当は休憩なんて出来なかった。
食事もほとんど味がしなかった。

何だか、浩一と関わってると息苦しくなる。

こうやって忙しく働いてる方が気が紛れてくれる。

無理にでも笑顔を作ってないと、プレッシャーで崩れてしまいそうになる。

浩一の期待に応えなきゃならないプレッシャー。



「…あの、すいません?」


はっ!
いきなり聞こえた誰かの声。


「あ、すいません!いらっしゃいませ!」

一瞬で現実に引き戻された。



やだ、考え事をしてたせいかレジに並んでたお客様に気づかなかった。

いつもならもっと反応出来るのに…。


そのお客様が持って来たのは、コロッケ弁当。

「お箸はお付けしますか?」

「あ、お願いします」



あれ…
この雰囲気…。


ドキッとした。

この人って?



見覚えのあるスーツ、毎朝見てる茶髪の爽やかな顔。


毎朝、私のレジに並んでくれてるあの人だった。
/267ページ
無料で読める大人のケータイ官能小説とは?
無料で読める大人のケータイ官能小説は、ケータイやスマホ・パソコンから無料で気軽に読むことができるネット小説サイトです。
自分で書いた官能小説や体験談を簡単に公開、連載することができます。しおり機能やメッセージ機能など便利な機能も充実!
お気に入りの作品や作者を探して楽しんだり、自分が小説を公開してたくさんの人に読んでもらおう!

ケータイからアクセスしたい人は下のQRコードをスキャンしてね!!

スマートフォン対応!QRコード


公式Twitterあります

当サイトの公式Twitterもあります!
フォローよろしくお願いします。
>コチラから



TOPTOPへ