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濡れて堕ちて……
第5章 禁忌
激しく腰を打ち付けるたび、肌と肌がぶつかり合う乾いた音が部屋に響く。

肌がぶつかり合う音。

ベッドの軋み。

2匹の獣の叫び声。

求め合ってる自分達の姿を想像して興奮してる。


浩一の本音を聞かされたのが嬉しくて

それと同時に今、浩一に全てを見られてると思うと恥ずかしくて

今にも心臓が爆発しそうだ。



「イッ、イクッ!お願、もうイッていい?あっ、あぁ、イカせて、あぁぁぁっ!」


────────っ。

私は浩一のものなんだ、と思い知った。










「最近さ、陽子ずっと機嫌よかっただろ?お前のあんな笑顔、久しぶりに見たなぁと思ってた。そしたら、今まで辛い思いさせてたんだって改めて自覚したって言うか…」

情事を終えた私達はそのままの姿でベッドで横になってた。

久しぶりの浩一の腕枕。

私の頭を置いてもビクともしない。

「男たるもの、妻の前で弱々しいところは見せない。って、俺の変な意地とつまらねぇプライド」

「ふふふ…。の、割りにはすぐ私に頼ってたじゃない。あーしろこーしろって」

「本当、ダメだよなぁ、俺。末っ子気質って言うか。昔から甘やかされてたからワガママに育ったなぁって自分でも思うもん」
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