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ただ犯されたいの
第18章 【ダッチワイフな女】
「適当に座ってて」と言われたがベットに座る訳にはいかずそのまま床に正座した。
タオルを渡され腕も拭いた。
冷蔵庫から紙パックのカフェオレを出してくれて申し訳なく受け取る。
生まれて初めて女性の家に上がった自分にキャパオーバーしてしまいそうなほど心臓が飛び跳ねていた。
暫くしてシャワーの音が聴こえてきた。
更に心臓は高鳴る。
髪が濡れてたしヒールも濡れていた。
10分ほどであがった女は髪をタオルドライしながら部屋に戻ってきた。
ずっと正座していた少年は痺れた脚をどうにかして誤魔化そうとしていたら「脚崩しなよ」とベットに座りヘアドライヤーのコンセントを差した。
お風呂上がりの女性が隣に座っている。
しかもショートパンツで生脚だ。
白のTシャツにバスタオル肩がけで髪を乾かしている。
「あれ?カフェオレ嫌い?オレンジジュースもあるよ」
「い、いえ!これ頂きます!」
慌ててストローを刺して飲んだ。
味なんてしない。
ドライヤーが終わるとまたもや部屋に静寂が戻り、タイミングも悪く、壁が薄い為に隣の喘ぎ声が薄っすら聴こえてきた。
「わぁ、お盛んだね、いつもなの?私、先月越してきたばかりでさ、仕事で寝に帰るような感じだったから気付かなかったけど」
「お、お恥ずかしながら割と……不快な思いさせてしまってすみません」
「何でキミが謝るの?悪いのは親じゃん、キミは何も悪くないよ」
「いえ、こんな風に家にお邪魔してしまって」
「別に、あそこに居るよりはマシでしょ?」と女は自然に煙草を咥えた。
「あ、未成年の前でダメだね」と箱に直すから慌てて引き止めた。
「吸ってください、気にしませんから」
「ふーん、あ、そう、じゃ、吸っちゃおうかな」
自分なんかの為に我慢して欲しくないからと気を遣ったつもりだったが女は煙草ではなく、一瞬で唇を重ねてきた。
硬直した身体に見開く目。
一体何が起こっているのか。
お風呂上がりの石鹸の香り。
華奢な身体つき。
柔らかな唇の喰む感触。
ゆっくり舌が挿入ってきた。
薄っすら目を開けた女と目が合ってクスッと笑われる。
「舌出して……そう、良い子だね」
鼻かかった声も体温も舌遣いも全部、麻痺していく。