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揺れる心
第10章 完全リセット
買い出しから戻って、
たっぷりと出汁を引いておく。

野菜の飾り切りも楽しい。
たくさんのボールやお鍋を総動員しながら平行していくつもの料理を完成させていく。

パズルのようにお重に詰めるのもワクワクする。

マンションから持ってきたお重と、
お祖父様の処にあった立派なお重に出来上がって冷ました料理を彩よく詰めた。

古伊万里や九谷の器や輪島塗のお碗などもあったので、
ますます配膳するのが楽しい気持ちになって、
小さな声で歌ってしまって、
陸也さんに笑われてしまった。




実家の母には、
帰国したことと、
元旦にお節を持って陸也さんと伺いたいということを伝えた。


「まぁ。
真理ちゃんのお節、お祖母ちゃま譲りで美味しいから楽しみだわ。
陸也さんとはひょっとして…?」と楽しそうに笑っていた。


元旦の朝になって、
お祖父様とお父様も一緒にご挨拶に行くということになって、
お父様の車で出掛けることになった。


途中、マンションに立ち寄って貰って、
着物を手早く着ると、
「綺麗だな」と3人で声を揃えるので笑ってしまった。


実家に着くと母も着物姿だったので、
割烹着を着てお料理や取り皿などを並べた。

お屠蘇をと勧めたけど、
陸也さんは車だからと断り、
私もお酒は苦手なのでと2人でお茶を頂くことにした。


そして、
「食事の前に宜しいでしょうか?」と陸也さんが言うので、
私は割烹着を脱いで陸也さんの隣にそっと座った。


「真理子さんとの結婚をお許しください。
お願いします」と陸也さんが頭を下げたので、
私も一緒に頭を下げた。


「私は真理ちゃんの意思を尊重するわ?
パパもそうでしょう?」と母が先に言ってくれたけど、
父はなかなか口を開こうとしない。


「真理子さんにしたことはお詫びのしようもありませんが、
それも私が不甲斐なかったから、
陸也にも辛い思いをさせてきてしまって…」とお父様が頭を下げる。


父は静かに話を始めた。


「真理子は、陸也くんが好きなんだな?」


「はい。
30日間、ずっと一緒に居て、
いつも優しく見守って支えてくれて、
大切に想ってくださっているのを実感出来ました。
あの…とても紳士的で…」

陸也さんの顔を見ると、
赤面してしまって、言葉に詰まってしまった。
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