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揺れる心
第12章 もう、揺れない
空くんは私のお腹の辺りをそっと撫でながら、
「僕、ここから出てきたんだよね?」と言う。


「そうよ」と言うと、

「暗くて苦しかったけど、
パカっと開いて眩しかったよ?」と呟くから、
陸也さんと顔を見合わせてしまう。


「また、ここからパカっと弟が来るんだね?」と言うので、
「えっ?」と言うと、
「マリーの弟は、脚から産まれたんだって。
でも、僕の弟はお腹から産まれるよ」と、
予言めいたことを口にする。


夜、空くんが眠った後、
陸也さんとのんびり話をした。


「産まれる前の記憶なのかしら?
それとも、予言?」

「んー。
周りの会話から何となく組み立てることもありそうだけど、
まだ3歳だもんな」

「不思議ね?」

「予言じゃなくて、現実かもよ?
ほら、またナカに出したい」
と言って、私の両脚の間に頭を入れて舐めながら指を這わす。

「ダメ…。
声が出ちゃうから…」

「じゃあ、キスで口を塞いであげるから…。
挿れたい。
真理子さん…あぁっ…。
凄く温かくて気持ち良い。
このまま呑み込まれそうだよ」


グイグイとナカを探るようにゆっくり動かすと、
ビクンと身体が跳ねてしまう。
そこを更に執拗に擦るようにされると、
意識が遠のいてしまう。

「あっあっ…んっ。
イッちゃう。
陸也さん、イク…っ」

「一緒にいこう。
ああぁ…。
愛してる」



身体を入れ替えて私が上になって、
陸也さんを味わうように腰を振る。

羽織ったままのパジャマの胸がはだけて、
そこに陸也さんが舌を伸ばす。


「ダメダメ…。
両方一緒にされると…死んじゃうっ」

「良いよ。
ほら?
イッて?
僕ももう…」


そうして朝まで愛し合って、
水瓶の水を少し沸かしてから、
丁寧に濡れたタオルで拭いてから服を着た。


寝惚けたような顔で、
空くんが、
「おはよう」と私にキスをせがんだ。


「パパにもキスしてよ?」と陸也さんが言うと、
「お髭、チクチクするからヤダ」と言われて、
陸也さんはかなりガッカリして、
「良いもん。
ママにして貰うから!」と言って私にキスをするので、

「やだ。
子供みたい」と笑うと、
陸也さんは照れ笑いした。
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